なぜムリをしてしまうのか【疲労の数値化①】

(この記事は2022/3/19に更新しております。)

 

 

こんにちは!

YouTubetwitterを見過ぎて、定期的に目の前のことに集中できないような状態になるHKamです。

 

SNSを頻繁に見ると、集中力が下がって、外出する気力が低下する気がします。

これは、ベストセラー「スマホ脳」にも書いている内容で、SNSを見ていると、脳はマルチタスクを行なっているのと同じ状況になっており、集中力や気力が失われていくそうです。

 

また、仕事が忙しすぎる時にも同じようなことが起こります。

 

「最近仕事忙しすぎて、周りの人にキツく当たってしまっている・・・。」

「仕事で結果が出ない焦りから、残業を厭わずに行っていたら、逆に能率が低下した・・・。」

 

みなさんも、上記のように、疲れが溜まって集中力が下がったり、自己嫌悪に陥りやすくなること、ありませんか?

 

そこで、そのような目に見えない疲れを溜めないために、なぜムリをしてしまうのか、そして溜まってしまう心の疲れやストレスを数値化して緩和させる方法を2回の記事にわたってお伝えしようと思います。

 

今回は前半として、なぜムリをしてしまうのか、という原因について、自分の経験をもとに書いていこうと思います。

 

【今回の記事のターゲット】

・日々の生活でストレスがかかり、気分が晴れなくなることがある人

・自分に厳しくなりすぎて、ストレスが溜まってしまう人

・よくムリをしてしまい、体調を崩してしまう人

 

 

ムリをためるとどうなるか?

まず身体的・精神的なムリを溜め込んでしまうとどうなるのでしょうか。

 

簡単にいうと、性格が変わってしまいます。

 

「真面目で人懐っこかったあの人が、急に表情が乏しくなってしまった。」

「とても優しかった人が、ちょっとしたことで不機嫌になってしまうようになった。」

 

こんなことを感じたら、性格が変わってきている状態です。

 

自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術」の著者である下園さんは本書で、精神状態は3段階に分類することができると、説明しております。

 

 

3段階の分け方は以下の通り。

 

 

第1段階 : 普通の過労状態(1倍モード)

第2段階 : 別人化の始まり(2倍モード)

第3段階 : 別人化(3倍モード)

 

 

 

 

ここで、気になるのは○倍モードというものですよね。

これは、同じストレスを受けた時に感じる疲労が○倍になり、回復に要する時間も○倍になるというものです。

 

つまり、第2段階の2倍モードに入ってしまうと、普段受けるストレスが通常の2倍の強さのストレスに感じられてしまうということです。

 

実際、私は大学院生の時、研究がうまくいかなかったために、第2~3段階あたりの精神状態だったのですが、求めていた結果が出なかった時に、泣き出しそうになったり、準備していた備品を壊してしまったりすることがありました。

 

ストレスに精神を支配されているので、集中力も下がり、一日中身体はだるい状態でした。

結局、良い結果は何も得られずに大学院での生活を終えてしまいました。

 

厚生労働省のサイトで、うつ病を説明するページがありますが、そのページの症状が現れ始めている状態が、いわゆる、第2段階から第3段階にいる状態です。 

www.mhlw.go.jp

 

ムリをためる原因は?

ではどのようにすれば、ムリを溜め込まないようにできるのか。

それをお話しするために、ムリを溜めてしまう原因を考えましょう。

 

具体的に、私がムリを溜めてしまった原因を大きく2つ紹介します。

 

①頑張る自分が好きだった

頑張る自分が好きだったことが最も大きい原因でした。

頑張る自分が好きだというのは、つまり努力するのが好きだということで、一見良い性格のように見えます。

 

しかし、頑張ることが好きなため、効率良い方法を模索せずに、周りに言われたことを全て努力でこなそうとしてしまいました。

その結果、大学院に入り、研究、講義、後輩指導、バイト、など全てに全力投球してしまい、結果として全てが中途半端になってしまう結果になってしまいました。

 

②完璧主義

また、完璧主義であることも自分の精神に負担をかけてしまいました。

各作業を完璧にこなしたいがために、睡眠時間や自分の遊び時間などを削っていました。

毎日終電近くまで残って実験していたし、週に1回は研究室に泊まり込みで実験をしていました。

それでも潰れない人はいますが、人によってストレス耐性は違います。

僕はある日を境に、慢性的な頭痛に悩まされるようになってしまいました。

 

完璧主義の悪いところは、提出されるアウトプットを完璧にすることができないということです。

そのため、本当に自立している人は、他人と協働して、成果を効率よく出しています。

結局、完璧主義で良かったことはなかったと自覚しています。

 

 

これらの特性をまとめると、「優等生であろうとした」ことが問題だったと思います。

自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術」ではこれを「子供の心の強さ」と表現しています。

親や先生から、目標を設定され、その目標に向かって努力するということを良いこととされる子供の努力の仕方です。

 

「この努力の仕方ではいけない」と大学生になっても気づくことができなかったことが、自分を苦しめたと考えています。

 

今は、「7つの習慣」や「嫌われる勇気」などに出てくる、「自分が影響を与えることができることに集中する」という考え方と、「エッセンシャル思考」などに出てくる「パレートの法則」を意識して、優先順位を付け、作業ができるようになっているので、同様の悩みに陥ることは少なくなっています。

 

 

ムリをためる人はなぜそのような行動をとるのか

では、そのような行動はどのように動機付けされているのでしょうか。

私の場合は大きく2点あります。

 

①自己嫌悪が強く、努力をせずにいられない

私は自己嫌悪が強く、自分の欠点を過剰に恥じ、集団の中ではその欠点を隠すように行動してきました。

そのため、他の人よりも研究の進捗が遅い場合は、他人が帰った後に作業をすることで、自分を安心させていました。

自分が安心するための行動なので、他人から「そんなに頑張らなくても良いよ」と言われても、頑張ります。

それが自分を安心させるものであるし、努力すること自体は、これまで親や先生に推奨されてきた方法だからです。

 

しかし、そのような自己嫌悪を埋める作業は、焦点が「努力すること」にあるので、成果にはつながらないことが多いです。

無駄なデータの整理、確認のための実験、みんなが読まない教科書を読む、など行わなくても良いことを行うことが多かったです。

 

結果的に、このようなやり方だと結果が出ないことに早くに気づけました。

今は考え方を変えようと努力することができており、これで良かったのだと自分では認識しています。

 

自己嫌悪に関して、より深く知りたい方は、『あなたが生きづらいのは「自己嫌悪」のせいである。他人に支配されず、自由に生きる技術』を読まれると良いと思います。

 

 

 

②ずっとその方法でうまくいってきたから

小学校、中学校、高校、大学と、ずっとその方法でうまくいってきたから、「子供の心の強さ」を持ち続けていても問題がなかったということもあります。

 

人は、過去の成功体験にある程度は縛られるものです。

 

能力の高い人は、大学や大学院でも純粋な「子供の心の強さ」で世の中に出るかもしれません。

しかし、社会に出てからは、そういった純粋な努力だけではうまくいかないことが多くなります。

 

求められる能力が子供の時と大人の時で違うことが、メンタルの不調に影響してきていると考えることもできるかもしれません。

 

 

ここまでは、なぜムリをしてしまうのか、その原因について考えてきました。

ムリをしてしまう原因が「子供の心の強さ」や「自己嫌悪」にある場合は、それを自覚することが、精神的安定の近道だと考えております。

 

これは「7つの習慣」で言う「自立」であると私は考えており、現在、そのような行動原則で行動を行っております。

現在、ストレスで悩まされる回数も減ってきています。

7つの習慣」に関する記事は今後書いていきます。

 

 

次回の記事では、これらのストレスを感じてしまった時に、どのように対処すると良いのかについて書いていきます。